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Premiere Pro で文字起こしする方法 — 標準機能と AI ツールの違い

デスクで、字幕の入った横長の動画を編集している編集者

Premiere Pro で文字起こしする方法は、大きく 3 つあります。標準の「音声のテキスト化」を使う方法、外部の AI 文字起こしで字幕ファイル(SRT)を作って読み込む方法、拡張機能でテロップの配置まで行う方法です。文字を起こしてキャプションを付けるだけなら標準機能で足ります。テロップとして使える長さに分け、カットにそろえて置く作業まで短くしたいときは、拡張機能が候補になります。

Premiere Pro で文字起こしする 3 つの方法

  1. 標準の音声のテキスト化を使う(Premiere Pro の中で完結する)
  2. 外部の AI 文字起こしで字幕ファイル(SRT)を作り、Premiere Pro に読み込む
  3. 拡張機能で、文字起こしからテロップの配置までを行う

文字起こしで得られるのは、話した言葉の文章です。動画のテロップにするには、その文章を 1 枚ぶんの長さに分け、出す時間を決めて、タイムラインに置く作業が続きます。3 つの方法の違いは、主にこの「文章をテロップにする」ところに出ます。

文字起こし(切れ目のない文章)

皆さんこんにちは今日は左手の練習のコツを三つお話しします

テロップ(1 枚ずつ)

  1. 皆さんこんにちは
  2. 今日は左手の練習のコツを
  3. 三つお話しします
文字起こしを、テロップ 1 枚ぶんずつに分けた例。例文は説明用に作った文で、区切りはエディテロップで実際に分けた結果です。

3 つの方法の流れ

1. 標準の音声のテキスト化

  1. テキストパネルで文字起こし
  2. 文字起こしからキャプションを作成(長さ・時間・間隔・行数を設定)
  3. キャプションが会話に合わせて置かれる

2. 外部の文字起こし + SRT

  1. 外のツールで文字起こし(例: Whisper)
  2. 字幕ファイル(SRT)に書き出す
  3. Premiere Pro に読み込み、シーケンスへドラッグ

3. 拡張機能(エディテロップ)

  1. 音声を文字にする
  2. 意味のまとまりで 1 枚ずつに分ける
  3. カット(編集点)にそろえて、タイムラインに置く

ここまでボタンひとつ

3 つの方法で、どこで何をするか。1 と 2 は Adobe ヘルプと Whisper の公開資料、3 はエディテロップ 1.0.4 の動き(文字起こしが終わったら、そのままテロップを置く設定・はじめはオン)です。

1. 標準の「音声のテキスト化」を使う

Premiere Pro には、音声を文字にする「音声のテキスト化(Speech to Text)」が標準で入っています。サポートされている言語には日本語が含まれています。

Adobe ヘルプにある手順は、次のとおりです。

  1. 「ウィンドウ/テキスト」を選び、テキストパネルを開きます。
  2. 「文字起こし」タブから、文字起こしの設定を開きます。
  3. 言語を選び(必要なら言語パックをダウンロード)、話し手の分け方や、文字起こしする音声を決めます。
  4. 「文字起こし」を押します。

文字起こしの結果からキャプションを作るときは、「キャプション/文字起こしからキャプションを作成」を選びます。キャプションの長さ(文字数)・表示時間・間隔と、1 行か 2 行かを設定でき、キャプションは会話に合わせて配置されます。

2. 外部の AI 文字起こしで字幕ファイルを作り、読み込む

Premiere Pro の外で文字起こしをして、字幕ファイル(SRT)を読み込む方法です。たとえば OpenAI が公開している音声認識のモデル「Whisper」は、コードとモデルがオープンソース(MIT ライセンス)で公開されていて、コマンドラインから文字起こしすると、テキストのほかに SRT・VTT などの字幕の形式でも書き出せます。自分のパソコンで動かすには、Python と ffmpeg の用意が要ります。

Premiere Pro は、SRT ファイルをほかのメディアと同じように読み込めます。シーケンスにドラッグすると、新しいキャプショントラックができて、キャプションが置かれます。キャプションの区切りと時刻は、字幕ファイルを作ったツールの書き出し方で決まります。

3. 拡張機能で、テロップの配置まで行う

Premiere Pro の拡張機能の中には、文字起こしのあとの「テロップ 1 枚ずつに分けて、タイムラインに置く」までを行うものがあります。この記事を書いている Edilay の「エディテロップ」も、その一つです。

エディテロップは、シーケンスの音声を AI で文字にし、文章を意味のまとまりでテロップ 1 枚ずつに分けて、切れ目を V1 のカット(編集点)にそろえ、文字のグラフィックとしてタイムラインに置きます。ボタンひとつで、文字起こしからタイムラインへの配置まで進みます。1 枚の字数は 8〜80 字で決められます。演出を付けたい場面にはマーカーを、聞き間違いかもしれない字には下線を付けます。

エディテロップのパネルの結果の一覧。「皆さんこんにちは」「今日は左手の練習のコツを」「三つお話しします」のように、話した言葉がテロップ 1 枚ずつに分かれて、時刻の順に並んでいる

エディテロップのパネル(実際の画面)。文字は説明用に作った例文で、区切りはその例文を実際に分けた結果です。

3 つの方法を比べると

項目標準の音声のテキスト化外部の文字起こし + SRTエディテロップ
作業する場所Premiere Pro の中文字起こしは外、読み込みは Premiere Pro の中Premiere Pro の中(ログインのときだけブラウザ)
文字起こしPremiere Pro の音声のテキスト化使うツールによる(例: Whisper)Soniox の音声認識(使えないときは Whisper)
1 枚の長さの決め方文字数・表示時間・間隔・行数の設定字幕ファイルを作ったツールによる意味のまとまり + 1 枚の字数の設定
タイムラインへの置き方会話に合わせて配置字幕ファイルの時刻どおりV1 のカット(編集点)と話し始めの音にそろえる
料金Premiere Pro の機能Whisper は無料で公開(動かす環境は自分で用意)無料(1 日 3 回・1 回 10 分まで)と有料プラン

表の Premiere Pro と Whisper の欄は、Adobe と OpenAI が公開している説明(2026 年 10 月に確認)をもとにしています。

どれを選べばよいか

まず文字を起こしたい・キャプションを付けたい

標準の音声のテキスト化

いちばん手軽です。Premiere Pro だけで完結します(言語パックのダウンロードが要ることがあります)。

自分のパソコンで文字起こしを動かしたい・ほかの用途にも使いたい

Whisper などの外部の文字起こし

字幕ファイル(SRT)を作って、Premiere Pro に読み込みます。

テロップとして使える長さに分け、カットにそろえて置く作業まで短くしたい

エディテロップのような拡張機能

文字起こしから、タイムラインへの配置までを行います。

よくある質問

Premiere Pro の文字起こしは、日本語に対応していますか?

対応しています。Adobe ヘルプの「音声テキスト変換でサポートされている言語」に、日本語が含まれています。

文字起こしの結果は、そのままテロップに使えますか?

文字起こしは話した言葉の文章なので、テロップにするには、1 枚ぶんの長さに分けて、出す時間を決める作業が要ります。Premiere Pro では「文字起こしからキャプションを作成」の設定で、エディテロップでは意味の切れ目での区切りと、編集点へのそろえで、この作業を行います。

出典